日本不育症学会認定医制度について

 

 令和2年度から日本不育症学会認定医制度を設立することになりました。横断的な不育症の基礎知識を有し、不育症の検査、診断、治療など、不育症に関わる診療の知識と実践を支える基本的技術を習熟した医師を養成することで、広く国民の福祉に貢献することを目的とします。

 

 名古屋市立大学不育症研究センターは平成27年に文部科学省から「不育症・ヒト生殖メカニズム解明のための共同研究拠点」に認定されました。エビデンスの乏しい治療が自費診療で行われている、不育症患者さんがどこを受診したらいいかわからない、といった課題に対し、認定医制度設立によって標準的医療を学んだ医師を認定し、認定医マップを作成することで課題解決を図ることを提案し、令和2年度の機能強化支援に採択されたことが契機です。

 

 日本産科婦人科学会が倫理的理由によって禁止してきた着床前診断染色体異数性検査preimplantation genetic testing for aneuploidy (PGT-A)の臨床研究が2020年1月から始まりました。原因不明習慣流産(反復流産)が適応となるため、この領域の研究はますます重要になります。抑うつ、不安障害の発症も多いため、心のケアを重要です。不育症カウンセラー(看護師、助産師、保健師、心理士、遺伝カウンセラー)の認定も予定しています。

 

 年に2回の認定医講習会を開催し、必要な単位を取得して試験を受けていただきます。全国の患者さんが標準的不育症検査・治療を受けられるように多くの方にご参加いただければ幸いです。